ウインタージャケットの正しい装着方法

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ちゃんと着ればウインタージャケットは防寒性能をより発揮します

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公開日:2013年12月04日
最終更新日:2016年01月30日

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防寒対策マニュアル

寒がり屋さんのライダーに贈る

アウター(ウインタージャケット)の正しい使い方と選び方

お金さえかければ最高峰の防寒具は簡単に買えてしまいます。
たとえば、世界で最も暖かいライディングジャケットを目指したゴールドウインのこれ などは10万円ちょっとで買えるウインタージャケットの最高峰のひとつです。
 
とはいえ消耗品に10万円以上かけることが良いとも限りません。2万円程度で買えるジャケット類も十分な防寒性能を持っていますし、同じ10万円をかけるのなら、アウターの他にウインターグローブやオーバーパンツ、中間着やインナー類、防寒ブーツ類を揃えてお釣りがきます。
効率的な防寒対策としてどちらが有効なのかといえば、ゼロから始めるなら後者がより良い結果を出すことは間違いありません。
体型やライディングシーンの違いなど、目的や環境次第で選ぶべきアウターも変わります。
すでにいくつか防寒グッズをいくつか持っているのなら、本当に足りないものが何なのか、よく考えてから買い足さないと、色々買って試しているんだけど、なかなか暖かくならないなんて堂々巡りを繰り返すハメになってしまいます。
ここでは、自分に合ったウインタージャケットを選ぶために必要な知識と正しい装着方法、防寒の原理について解説させていただきます。

アウターは外部からの風を防ぐが、内部で風(二次風)を作っている!

防寒対策の基本としてよく言われるのが、アウター、中間着、インナーウェアにそれぞれ役割を持たせるというものです。
防風・透湿性の高いアウターにより寒風をシャットアウトさせ、保温性の高いフリースやダウンの中間着でしっかり保温、アンダーウェアは吸汗拡散性・保温性の優れたポリエステル系か発熱・保温性に優れたメリノウールを着用するのが定番、セオリーとよく言われています。
 
 
ですが、あくまでも基本でありセオリーですから、状況に応じたアレンジが必ず必要です。
 
ライダーの場合、常に暴風にさらされている点で登山家との違いがあります。
登山用のソフトシェルでも外部からの風は防げるかもしれませんが、激しく体をうつライダーが受ける走行風は、アウターを押したり引いたりを繰り返し、ウェアの隙間から、
肺が呼吸するように冷たい外気をアウター内部に導きます。
当然これらを防ぐために、バイクアパレルメーカーはウインタージャケットに様々な工夫を凝らしています。

アウターとミドルウェアを一体化させた比較的高価なウインタージャケット

たとえば左のウインタージャケットは、バタつきを抑える為にハードシェルタイプ(バタつきにくい表面にある程度硬さを持たせたアウター)となっています。
さらに腹部に高防寒フラップと呼ばれる独自構造により保温層・防風層の多重化で外気の流入をシャットアウトします。
多重化により内部の隙間空間を減らしている為、ややモコモコ感はありますが、重ね着(レイヤード)の工夫をしなくても、アウター単体で高い防寒性能を実現させています。
夜間の高速ですらこのジャケットのみでも十分なレベルに仕上がっています。

アウターとミドルウェア(中間着)の機能をひとつのウインタージャケット内で完結させることで、レイヤード(重ね着)による工夫が不要で高い防寒性能を実現する手法は、比較的高価なウインターウェアでよく取り入れられている手法です。

ベルト等のアジャスターによるデッドエアー層の保護

また、別のメーカーのウインタージャケットでは、ウインタージャケット内部で発生する二次風に対して別の対策を施しています。

そで口から発生する冷気の侵入に対して腕部の2カ所にアジャストベルトを取り付けています。
このアジャスターで腕周りの隙間を締めてやることで、空気の動きを制限、デッドエアーを確保しています。
手法はちょっと違いますが、ゴールドウインの高級ウインタージャケット同様、ウェアが呼吸しにくくすることで空気の動かない層、デッドエアーを確実なものとし、熱の流出を防いでいます。

ウインタージャケットの正しい装着方法

すでにウインタージャケットを持っているけど、まだちょっと寒いと感じているのなら、まずは装着方法を見直してみることから始めましょう。
現在販売されているウインタージャケットは余程のメーカーでない限り、そこそこの性能を発揮できるよう作られているはずです。本来の防寒性能を体験してから、買換を検討しても遅くはありません。

1.ベルト類、襟元をしっかり調整する

最初にすることは、アウター本来の目的である外気の流入元を徹底的にふさいで、同時にアウターの呼吸による二次風の発生を抑えることです。極寒時はこれだけで効果が実感できます。
腰回りのベルト(バックル)を苦しくない程度にしっかり締めてください。
冬場の走行、防寒性能をちゃんと考慮しているロング~ミドルタイプのジャケットなら、伸縮性の少ないコードやベルト類でウエストあたりにあるはずです。
 

デザイン性の高いショートジャケットなら、裾あたりにゴムが設置されていると思います。
大抵はこれでも十分な効果を発揮しますが、走行中、ここに隙間が出来るようならサイズが大きすぎるか、ショートジャケットによる防寒が難しい体型なのかもしれません。ミドルウェアで腰回りから空気が逃げない工夫をするか、買換を検討してもいいかもしれません。

次に重要なのが、首周り、手首付近の隙間調整です。
きつくない程度にしっかり隙間を埋めてください。また、ジャケットによっては腕周りにも1~2カ所ベルトをしめる部分がありますので、これらも忘れずに調整してください。

2.エアインテーク(空気排出用のジャケットに空いた穴)をしっかり閉じる

意外と見落としがちなのが、エアーベント、ダクトと呼ばれる通気口(エアーインテーク)です。
オールシーズン対応のジャケットを使っている方に多く、夏場開けたのをすっかり忘れて冬場も走ってしまっていることがあります。これでは暖かくなりようがありません。

ファスナーで開閉できるタイプが多いと思いますが、ベルクロ(マジックテープ)等でベントが隠されていることがあります。腕周りや背中に開いているベントがないか、いちど再確認してみましょう。
実は、私も何度かこれをやっています。開いていたベントを閉めて走り出すと途端に暖かくなります。

ウインタージャケットと銘打ったものなら、かならずある程度の防寒性能を供えているものです。けれど使い方を誤ってしまえば元も子もありません。
ぜひご自身のジャケットも一度チェックしてみてください。

3.中間着(ミドルウェア)でアウターの機能を最大限発揮させる!

風の流入と発生を抑えるために、しっかり冷気の通り道をふさいで外気の流入対策を行ったら、次にすることはミドルウェアで二次風の発生を防ぐことです。
ライダーの場合どうしても激しい走行風に曝され、隙間をいくら埋めてもどうしてもある程度の外気が流れ込んでしまいます。
流入の量や温度など程度にもよりますが、ジャケットの中で空気が動きにくい素材で体とアウターの隙間を埋めてやることで、快適さが増します。
革ジャンが寒いのは、その内部に伸縮性が少ない素材を使っていることが多く、隙間が多いからです。トレーナー一枚着込むだけで随分と変わってくるので、いまお持ちのジャケットを装着、よく観察して隙間ができている部分がないか、もう一度チェックしてみましょう。
ミドルウェアについては、素材も選べるので詳しくは別ページで紹介させていただきます。

正しく装着してもまだ寒い場合

正しい装着方法でもまだ十分ではない、寒いと感じたら、ここでようやくどう寒いのかを検証していくことになります。
たとえば、ちゃんと着てても冷気が侵入して寒いのならそれがどこなのかを特定して、塞いだり、ウェアのバタつきを抑える工夫をしてみます。
もし、冷気の流入もなく体は十分暖かい、けれど腕が冷えたジャケットとの接触で冷たいというのなら、腕周りの中間着に問題があるのかもしれません。
もしかしたら、十分な防風・保温を実現しているにもかかわらず寒いというのなら、それは発汗し蒸発した水分がアウター付近で冷やされ、ウェアー内部で冷却効率が上がりすぎている可能性もあります。その場合、素早く蒸気を排出するために、ゴアテックスなどの透湿性の高い素材を使ったアウターや、吸水拡散性能の高いインナーが効果を上げることがあります。
 
アウターは防寒対策グッズの中でも高価な部類に入ります。いま、あなたがどう寒いのか、原因が何なのかをしっかり特定することがとても重要です。

オススメのウインタージャケット

最初のウインタージャケットとしては、2~5万円クラスのロングジャケット、高速を使ったロングツーリングや長時間の夜間走行を考慮するなら、高い透湿性を謳ったちょっと高めのものをオススメします。
確かに高価なものなら単体で高い防寒性能を発揮します。
しかし、必ずしも高価なウェアで揃えなくても、相性の良いミドル・アンダーと組み合わせることで高い防寒性能を発揮させたり、重ね着による調整範囲が広い点で面白いのはエントリークラスのロングジャケットです。
レイヤード(重ね着)は近年の高機能素材の発達で非常に奥が深く、日常生活やファッションにも応用範囲の広いスキルのひとつです。
まずは冬用のエントリーモデルのアウターとミドルウェアから試してみてはいかがでしょうか?
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