コダワリと達観のせめぎ合い!悩んだときに選ぶべきレインウェア

知恵袋

序章-悩んだときにはこのレインウェアを選べ!

悩んだら1万円程度の信頼のあるメーカーのレインウェアがオススメです!

いつも話が長いとお叱りのお言葉をいただきますので、今回は結論から入ってみました。
とはいえ、これで話を終わらせてしまってもどうかと思うのでもうちょっと雨対策について書いてみます。
みなさん同様、レインギアについては私もいろいろ悩み試行錯誤をした経験をしてきました。
簡単に目を通していただければ、あなたの雨具選びのヒントがきっとあります。
ここでは、これまで使ってきたレインギアの中でも特に素晴らしい防水性能を誇った装備品を中心に少し紹介させていただきます。

これまで使ってきた中で最強の雨装備の紹介

今回紹介させていただくのは、レインウェア(ジャケット)、グローブ、ブーツの3点です。これらの装備品は今も使っているものもあれば、別のものに乗り換えたものもあります。理由はいろいろですがそのあたりのくだりも含めてご紹介させていただこうと思います。

レインウェア本命―雨具ではないのに最強だったジャケット
GOLDWIN製Euroクラシック・ロングジャケット

レインウェアではないのですが、防水性能なら8年間完璧に体を濡らすことなく水を遮ってくれました。購入したのは随分昔だったのですが、当時の価格は10万円くらいだったと思います。
はじめてこのジャケットを着て雨に降られた時に、まったく水が染み込まず、感動したのをよく覚えています。

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もちろん雨の中500km以上走ったことも1度や2度じゃありません。ですが一度も体を濡らすことなく走り切ってくれました!
今でもこのジャケットと同じものがあれば買ってしまいたいと思うほどの素晴らしいジャケットだったのですが、残念ながらその後、後継のジャケットも含め購入することはありませんでした。
その理由は、雨から体を守ってくれるのですが、残念ながら撥水性能が5年ほどで著しく低下してしまうことが大きな原因でした。
もちろん、防水スプレーでの手入れやアイロンなどの裏技もいろいろ試していましたが、それでも5年が限界でした。
撥水性能が低下するとどうなるのか。ジャケットは内部で防水層があるため体は濡らしませんが、防水層の外側の層が水を含みます。
それが大問題でした。バイクを降りて歩くとき、ジャケットを脱ぐときに大量の水がバシャバシャと滴りおちて、いろんなところを濡らします。
走っているときに体は濡らしませんが、脱ぐときに注意しないと袖口なんか濡らしてしまうことがよくありました。
コンビニに入るときに水がずっとしたたるのも大きな問題でした。
あとは価格の問題です。確かに長く防水してはくれますが、ジャケットの寿命よりも早く撥水性が死んでしまう。それなら1万円程度のレインウェアを2~3年で交換する方が費用対効果が良いと判断しました。そうすることでデザイン性や軽さ、通気性でバイクジャケットを選べるようになります。
これがEuroジャケットを再購入しなかった理由です。
本当に欲しいのはこのユーロジャケットなんですけどね(笑)

(2013年10月追記 ユーロジャケット、普及版がかなり安くなっていました! 今のジャケットが壊れたら多分買ってしまいます(笑)
雨天ツーリングを少しでも快適にしたいならオススメです。しかし雨天走行に快適性を求めるのも限度があります。もし雨天走行がそれほど多くないのなら、やはり費用とコストのバランスを考えると1万円程度のレインウェアをオススメします。
ちなみに私がいま使っているレインウェアは、同じくGOLDWINのGWS Gベクター2 コンパクトレインスーツです。

1万円台前半のコストパフォーマンスの良いモデルはこれ!



ゴールドウイン GSM12512 Gベクター2コンパクトレインスーツ(Amazon)

ゴールドウインのレインウェア・ライディングジャケットはサイズが豊富で機能的に充実しているのが特徴。
はじめて選ぶのは10,000円以下の中間クラス帯のものがオススメです。
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多くのバイク便のライダーが使っている実績と信頼性のあるコストパフォーマンスに優れたレインギアです。別売でパンツだけも購入できます。
レインウェアの選び方のコツはほかのページでもたくさん紹介されていますが
要点をまとめると次のようになります
1.バイクに乗った時の姿勢をとっても余裕のある大きめのサイズを選ぶ
2.選ぶときは厚手のジャケットの上から着ることも考慮して試着を忘れずに
2.パンツが先に寿命がくるので注意
3.防水スプレーでの手入れで撥水性を長続きさせる
4.濡らしっぱなしにせず、使い終わったら手早く拭いて乾かし、強い摩擦を与えないことで撥水層を守ってやる

これらに気を付けて長持ちさせましょう。

緊急用に常備しておくといざというときに助かるレインウェア
携帯用レインウェア

ハンディポンチョ
スポーツ用品店などでは300円程度で販売されている携帯用のレインウェアです。100均ショップでも多分売られているので知っている方も多いと思います。
会社と自宅、バイクのシート下と3カ所に入れています。アウトドア専門店に行ったときに5つほどまとめ買いしています。旅行や出張にも流用できるので一度買っておくとしばらくは安心ですよ! 大変コンパクトなのでSS等の積載性のないバイクでも常備できます。約60g程度と軽いのも魅力です。
ただしあくまで非常用です。耐久性や繰り返しの使用は控え、非常用の使い捨てとして考えてください。通販で買うなら送料もしっかり考慮すること!

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汎用性・利便性最強の足元防水
OutDry(R)オーバーソックス

足元の防水、いま一番オススメなのが防水オーバーソックスです。
正直これさえあれば、ブーツ・シューズはなんでも選び放題です。
利便性が最も高いのは後述のウォータープルーフブーツなのですが、意外と品数が少なく、また防水性もまちまち。
正直、信頼できる有名ブランド品以外選びにくいという印象です。
ところがこのオーバーソックスなら、ブーツ自体に防水性がなくても肌を濡らさずに済みます。
ひと昔前にはゴアテックス製のオーバーソックスが各社より販売されていましたが、今の流行はアウトドライ。
ゴアテックスよりも耐摩耗性、伸縮性に優れ、厚みも薄く、オーバーソックスという製品について言えば、ゴアよりも優れた特性を持っています。
アウトドライは比較的新しい素材です。
これひとつ、ツーリングに持ち運べば、履くものを選ばず、足元の防水は完結します。
もちろん、ブーツは浸水、濡れてしまいますが、選択の良い機会と思えば、最も簡単かつ合理的な防水方法といえます。
2019年現在、いちばんのオススメです。
ラフアンドロード(ROUGH&ROAD) バイク用ソックス OutDry(R)ストレッチオーバーソックス 左右セット ブラック L(26.0-27.5cm) RR7917

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雨具ではないのに防水性能最強クラスのブーツ
Redwing製エンジニアブーツ・アルパインスター製S-MX5

バイク用の防水性能を持ったライディングブーツ
アルパインスターのS-MX5ウォーター等のプルーフブーツ、長時間の雨天ライディングでもまったく足を濡らすことはありませんでした。
実はバイクによってはアンダーカバーが付いていて、また地面から高い位置にステップがあったりと、バイクによって浸水に強いものもあります。
スーパースポーツやフルカバードツアラーにお乗りなら普通のエンジニアブーツで浸水しないこともあります。
アメリカンクルーザータイプやカウルの少ないオフロードバイクだと逆にしっかりした防水が必要になります。
最強と呼び声が高いのはゴム長靴です。けれど操作性やアクシデントの際の防御力に難があります。
お乗りのバイクに合わせて、防水ブーツを選びましょう

ちなみにうまく使いこなせなかったアイテムはブーツカバー類です。
ちゃんと装着できないと水が入りやすく、水の浸入に気がついた時には手遅れです。

絶対にオススメできないのが、ビニール袋を足にかぶせてゴム等で止めることです。
上から少量の水が中に入り込み続けると、あっという間に足が水没します。底面に何カ所か穴を開けた程度では水没は免れません。どうしてもしたいのなら底面をまるごとはぎ取ってください。
もし、ひとつだけ選ぶとしたら晴れの日も使えて、操作性・防水性能ともに非常に高いレベルでバランスさせているウォータープルーフブーツが一番適していると思います。
いろいろな種類がありますが、S-MX5等は作りがほとんどレーシングブーツと変わらず、晴れている普段から履き続けられるおすすめブーツです。
ファッション的にこういったいかにもなバイク用ブーツが苦手な方は、十分に実績のある、造りのしっかりしたブランドのものを選べばエンジニアブーツも長靴がわりとして十分役立ちます。
見た目もいいですしおすすめです。

ロードライダーにオススメの防水性能の高いライディングブーツ



アルパインスターズ ローマ2ウォータープルーフブーツ(Amazon)
アルパインスターズのブーツの場合、ウォータープルーフ仕様を選びましょう!
かならずサイズが合うのか、実際に履いて試してから購入しましょう。

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街中にも使える定番のエンジニアブーツ


RED WING(レッドウィング) 2972 ENGINEER BOOTS(エンジニアブーツ) カッパー ラフアンドタフ(ブラウン)
私も愛用しているブーツです。ちょっと高価ですが、ソールを交換しながら10年近く愛用しています。
ちゃんと手入れをしていれば若干の防水性もあります。使い込んでいくうちにとても良い味が出てきます。
定番のエンブーは1つは持っておきたいアイテムです。
昔は足を血まみれにしながら革を馴染ませるのに1年近く掛けたものですが、専門店でしっかり調整してもらうのがオススメです。ミンクオイルでのお手入れを忘れずに。
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バイク用じゃないのに最強だったグローブ
スノーモビル用グローブ

ゴアテックスを使ったスノーモビル用グローブがいままで使った中で防水性・暖かさ最強のグローブでした。
残念ながら夏は暑くて使えず、非常に厚手の生地なのでレバー操作にコツが必要なのが難点です。
現実的にオススメできるものとしては、ネオプレン素材(スキューバーダイビングの際に着るスーツに使われている防水素材)のグローブが安価で指先が冷えにくい点でオススメです。確完全防水で防寒性能も非常に高かったのですがひどくムレるものでした。
少々高くなってもいいならゴアテックス製の高価なものが非常に快適です。長距離ツーリングでは着脱を繰り返すうちに内側を湿らせることが多かったので、私は現在ネオプレングローブを愛用しています。

最強だけど使い続けにくいレインギアたち

結局、性能がいくら良くても使い続けられない理由としては、快適性を求めると高額になる割に寿命が短くコストパフォーマンスの問題が大きい事、雨天の長時間ライディングはそもそも快適なものではないし、快適性を求めても限界が低く妥協したくなるからです。
もちろん、それは私自身の考え方なので、グローブに2万円、ジャケットに10万円がそれほど高く感じない方や快適性をとことん追求したい方なら選択肢はいろんな方向へ分岐します。
雨天のバイクの走行はライディングを楽しむこと自体が難しいので、目的地間の移動でしかないのだと割り切って考えれば、快適性を犠牲にコストパフォーマンス重視の選択が現実的ではないかと思います。その結論として1万円程度のレインウェア、ウォータープルーフブーツ、持ち運びも便利なネオプレングローブの組み合わせが、はじめてのレインギア選びとしてふさわしいと思います。
一度この装備でバイクライフをスタートしてみて、いろいろと試してみてください。