Nutec NC-100 ハイパーMPグリス

ウレア系グリースの中でも、ファンの多いことで有名な本品。

特に整備に携わる方からの熱狂的支持の声もおおく聞きます。某赤グリースから乗り換えた方も多いハズ。

評判が気になり私も使い始めて2年目に突入したところです。

このグリースのキーワードは『ローフリクション』です。

オイルシールにも使える!

つまり『金属対ニトリルゴム』の潤滑にも使えるという意味です。

実際にパッケージに書いているのだから間違いなく使えるのでしょう。

多くのウレアグリースの場合、樹脂やゴムを犯す性質のものもある中、NC-100はこの点において本当に万能。

エンジンとブレーキキャリパー周りの整備以外なら本当にこの1本で賄えてしまう守備範囲の広さです。

NC-100は真のマルチパーパスグリースといえます。

シールチェーンにも使えるとあるが、さすがにそれは微妙

メーカーの説明書きによると使えるそうです。

好きな方はご自由に使えば良いのだとは思いますが、実際にシールチェーンに使っている方にあった事はありません。

メーカーサイトを読むと、『ゴム』と『 浸透潤滑 』がキーワードになっています。

おそらく金属プレートとOリング間の潤滑に効果があることを謳っているのだと思います。

個人的には『使えないこともないですよ~』的なニュアンスを含んでいる程度の用途紹介と解釈しました。

ホコリの多いオフ車での使用はまずありえませんし。

もし試すとしたら、舗装路しか走らないバイクに装着した高級メッキシールチェーンに対して。防錆とシール保護を目的とした使用になると思います。

ベアリングへの使用はいいことずくめ

確かにベアリングの動きは良くなります。

ご覧の通りホイールはクルクル回り続けます。

そして耐久性も私がチェックしている限り非常に良いと思います。

このグリースを使い、しっかりトルク管理、手間暇をかけてフロントやリア周りの組み立てると、本当に気持ちの良い滑らかな動きの足回りになります。

それはもう、この状態をなんとしても維持しなくてはと病的に整備したくなるくらいに。

リンク、ピボット、ホイール、足回りのベアリングとダストシールのリップすべてがこの1本で済むのもポイントですね。

NC-100の弱点

他メーカー製品と比べ、いくぶん分離しやすい傾向です。

開封後約2、3年で、半透明の黄色の液体と白いゲル状に分離します。

メーカーサイトのQ&Aにも記載がありますが、少々の分離なら混ぜて使用し、3年以上使用するなら白い部分を使うようにとのこと。白い部分のみを使用する場合、若干の性能低下があるとのことです。

他メーカーの製品にも開封後3年程度の使用が推奨されていることが多いのですが、ここまで分離することはありません。

開封後は3年程度で使い切るつもりでガンガン使いましょう。

納得のいく高級グリースだがマニア向けすぎるかも

値段的量的にも納得のいく高性能っぷりです。

そしてニトリルゴムに使える点も非常にポイントが高いです。

私自身も使っている、自信をもってひとにお勧めできる逸品です。

ですが、素人整備だから、2~3年に1本だからこの高額が許されるのであって、整備用のケミカルとしては高額すぎると言わざるを得ません。

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これから素人整備を趣味にしようとしている初心者の方が最初から手を出すグリースではない気がします。

ローフリクションを実現するマニアックなこのグリースより、最初はごく一般的なグリースの効果を体験して、その上でこういったモノの違いを体感して欲しいと思います。

その結果、NC-100の性能に感動する方もいるでしょうし、反対にそれほど違いがあると思わないかたもいると思います。

NC-100が嫌いだからこんなことを書くわけではありません。

実際に好きで使っているわけですから。

ただ、高級グリースは微妙な感触の違いを楽しむマニアックな面もあるということ。

マニアックな製品なら、マニアになってから使えばいいのです。

高いですしね。

ぜひ、最初は普及価格帯のグリースを使い、2回目以降にNC-100を使って欲しいと思います。

はじめての足回りグリスアップなら普及価格帯のグリースでさえ、十分感動を覚えるほどの効果を体験できると思いますよ。

そのうえでNC-100を試すとより整備を楽しめるのではないかと思います。

 

標準価格:4,200円/200g

使用温度範囲:-20~220℃

沸点:260℃

粘度番号:NO,2(ちょう度332)

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