バイクの開放型バッテリーの液面が減りやすい理由

G650GSのバッテリー G650GS

G650GSやF650GSは開放型バッテリーを搭載しています。

これがまた液面が減りやすいこと。

何か対策はないかと、開放型バッテリーの液面が減少する理由を調べてみたところ、次のサイトで気になる記載を見かけました。

 たろう君のガラクタ日記レギュレータとレクチファイア

開放型バッテリーは第2のレギュレータ

気になったところを要約すると

昔はレギュレータを搭載していないバイクもあった。

開放型バッテリーは過充電状態になっても抵抗器として機能し、回路に充電電圧以上の電圧がかからない。

これは水の電気分解によって余剰電力を消費していると考えていい。

はっと気付かされました。

発電はジェネレータ、整流と余剰電力の熱変換はレギュレートレクチファイア、蓄電はバッテリー。

役割と部品は一対一だと当然のように思い込いこんでいたということ。

開放型バッテリーに過充電すると電気分解してガスが発生するからダメというのは間違いで、開放型バッテリーは電気分解を利用して回路の電圧を安定化させる第二のレギュレーター。

バッテリー内の水は回路にかかる電圧を安定化させるための消費財だという考え方です。

ウチのバイクに搭載されている開放型バッテリーは回路上の電圧安定化のために取り付けられているのかもしれません。

開放型バッテリーを使う理由に回路保護があるのだとしたら、いくつか気を付けなければいけないことが判ってきます。

1.開放型からMFへの載せ替えには注意が必要

MFは密閉型。ガスを発生させられません。

もし密閉型で過充電状態となりバッテリー液が電気分解されれば発生した気体で本体が膨らみます。

もし密閉型で過充電状態となりバッテリー液が電気分解されないのなら、MFバッテリーは抵抗器としての機能が発揮していません。

MFバッテリーに載せ替えた場合、開放型の様に液面のチェックはしなくてもよくなりますが、バッテリー本体の膨らみと回路上に過電圧が掛かっていないか常にチェックすることが必要になりそう。

目安としてMF化後にハロゲンバルブの寿命等が短くなれば、回路に大きな負担がかかっていると考えていいかもしれません。

この場合、仮に走行に問題がなくてもレギュレータはフル回転状態、最大の発熱をしていると想像できます。

レギュパン、コイルの焼損への警戒も必要になるかもしれません。

2.過剰な省電力化にもご用心

バイクの発電器、磁界は永久磁石を使っているので、回転数が上がれば発電量も増えます。際限なく。

同じ回転数なら発電量も常に一定。

つまりLEDなんかで省電力に努めるとレギュレートレクチファイアの負担は省電力化した電力と同じ量だけ増えます。

MF化は安定装置をひとつ外す事にもなりかねず、不必要な省電力はレギュパンを呼びやすくなるかもしれません。

3.バッテリーを含む回路の延命には電力消費を少し増やしてみるのも手

ちょっとバランスの難しい話ですが、スマホの充電や無線機などで余剰電力を消費してあげれば、レギュレータの負担やバッテリー液量の減少を抑えられる可能性があります。

消費させすぎると逆にバッテリーから電力を取り出す回数が増えるのでバッテリーの寿命を低下させる原因にもなります。

やりすぎず、ほどほどに電力を取り出してあげるのがいいのかもしれません。

液面対策で楽しようと思ったら、逆にMF化への精神的ハードルが上がっただけの結果となってしまいました。

まぁ、使うのは水だけですし現状が一番お金がかからなくていいか。

 

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コメント

  1. じろぽん より:

    解放バッテリーは第2のレギュレータ―って面白い発想ですね。
    目からウロコな発想に新しい可能性を感じます。

    設計的に考えれば安定して性能を保証できないので(バッテリーの銘柄違いや劣化度で)結果的にそういう機能を果たすことはあるかもしれませんがメーカーがそれを狙ってというのはあまり無い気がします。

    でもMFでテストしたら不具合が出たので解放バッテリーを継続採用!ってのはありそうな話ですよね。

    • mc-maniacs より:

      じろぽんさんこんにちは!
      寺によってはMF化問題ないと言っているところもあるそうなので、考えすぎなのかもしれませんが、旅先でのトラブルは厄介ですしね。
      当面MF化は見送ることにしました。

  2. taka@ より:

    こんにちは。
    名古屋でG650GSに載っているtaka@と申します。
    こちらのサイトでは有用な情報が得られますのでとても感謝しています。

    この記事の内容も非常に興味深い内容でした。
    まさか、バッテリーがこのような役割を果たしていたとは。。。
    私も楽をしようとMF&ヘッドライトのLED化を考えていたのですが、ちょっと思いとどまろうと思います。
    省電力も考えようですね。

    ところで、リチウムバッテリーもやはり同じことに?リチウムは過充電は禁物ですし。。。

    • mc-maniacs より:

      taka@さんこんにちは!
      私もtaka@さんのブログを拝見させていただいていました。コメント残していただきありがとうございます。
      素人の空想ですので話半分でお読みいただけると嬉しいです(汗
      ところでリチウムバッテリーを以前使ったことがあるので私もG650GSにと考えました。

      あくまで素人の勝手な想像ですが、
      たろう君様の説明が正しいとして、開放型バッテリーの液量減少はレギュレータが落としきれなかった電力をバッテリーが消費してくれているということを意味しています。
      回転数が上がった時の回路にかかる電圧上限は開放型バッテリーに依存しているとのことです。
      仮に開放型を外してリチウムバッテリーに交換した場合、回路にかかる電圧はレギュレータの働きに全て依存することになります。
      リチウムバッテリー側に充電電圧を調整できる機能が付いていればリチウムバッテリー自体は問題なく使えるものと想像できます。
      しかし、レギュレータが壊れて回転数の高いときに非常に高い電力を回路に流していても、気づきにくくなるデメリットもあります。
      レギュレータの性能は過渡現象があるというか、高温の時にだけ正常に働かないといった故障の仕方を過去に経験しています。
      こんな半分壊れた状態のレギュレータでも、開放型バッテリー搭載車なら多少バッテリー液の減りが早いくらいでバイクは走り続けられると思います。
      これが記事内で「開放型バッテリーは第2のレギュレータ」と書いた理由です。
      リチウムバッテリーを取り付けるなら電圧計もセットで取り付けて夏場や高回転時に高い値が出ていないかチェックする必要があるかもしれません。
      電圧計が無いと、仮にレギュレータが壊れていたり半壊していたとしたら、時々でも非常に高い電圧が回路にかかり、リチウムバッテリーに障害は出なくても各部の焼損に繋がる不具合は出ないとも限りません。

      こんなことを考えて自分は開放型バッテリーのままでいいや。開放型バッテリーの液量さえ気を付けていれば電圧計も別に必要ないかと諦めた理由です。
      電圧計も付けて走行時も電圧をモニターするのなら、ちゃんと充電制御の出来るリチウムバッテリーなら取り付けるのは何の問題もないと思います。
      デメリットは半壊したレギュレータをだましながら使い続けられないことくらいかと。

      G650GS、性能はほどほどのツアラーですが万能さがいたく気に入っています。
      たぶんこのバイクのユーザーは皆さん同じことを感じているんじゃないかと思っています。
      おたがい良いバイクライフを!

  3. トッシ より:

    こんにちは、静岡に住んでます、これに乗って五年になりますがまさにその通りです、万能さは未だに色あせませんね、当時他のバイクも色々探しましたが大きさ、重さ、燃費諸々、まだまだ乗り続けるつもりです、皆様もよろしくお願いします

    • mc-maniacs より:

      トッシさんこんにちは!
      5年というとちょうど出始めの頃ですね先輩!
      気負わず乗れて道も選ばない万能さの中に、楽しさもちゃんとあるんですよね。
      今年の4月5月あたりだったか、京都亀岡のガソリンスタンドで元F650GSシングル乗りの方に声をかけていただいたことがあります。
      話し方はもうちょっと柔らかかったですけど「G650GSを見て話しかけずにはいられなかった。今でも忘れられない。最後のチャンスだしG650GSの中古を買おうかと思っている」とお話ししてくださいました。
      F(G)650GSは手放したらまた欲しくなるタイプなんでしょうね。

  4. トッシ再び より:

    はい、その方もよく分かってらっしゃる、実は友人2名が最近F700GSを購入して3台で出歩く事があるんですが普通に乗るのであれば高速でも林道でも問題ありません、さらにもうひとつ650GSの隠れた?魅力が‥シート形状によるのか二人が訴える尻の痛みが理解できませんでした^_^これからも大切に乗りましょう!

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