バイクの整備

ステムベアリングのグリスアップと再調整

投稿日:2016年9月10日 更新日:

1.6万キロの中古車だったG650GS君を購入しはや9カ月目に突入、走行距離も2.18万キロとなり順調に距離を伸ばしています。

中古車なので、ヒマを見ては重要なところの再グリスアップを行ってきました。
今回はステムベアリングがターゲット。

バラします。

洗浄後のステムベアリング

分解完了!

分解手順

外していく順番は下記の通り。

1.ダミータンクのサイドパネルやシールド等を外して毛布でも引っ掛けておく(トルクス)
2.フロントブレーキキャリパー(六角レンチ)
3.フロントアクスルのクランプボルト(トルクス)
4.フロントアクスルシャフト
5.フロントタイヤ外し
6.ダウンフェンダー外し。ブレーキ側、共締めされているケーブルガイドとナットに注意。先に外す。
7.フォーククランプボルトを緩めてフォーク抜き取り(トルクス)
8.クチバシの取り外し(トルクス)
9.ハンドルを外してインシュロック等でどこかにつり下げる(六角レンチ?)
10.ステムナット(30mm)を外す
11.トップブラケットを外す
12.アジャスター上部のストッパーボルトを外す(六角レンチ)
13.手袋してアジャスターを外す

作業写真は身を助ける

時々スマホ等で写真を撮っておくといいです。

組み付け時にワイヤー類がどこを通って、どこでクランプされているのか、忘れても確認できます。

洗浄とグリスアップ

取り外し直後のステムベアリング

外した直後の上側ステムベアリング。

なんかしっかりグリス残ってますね。

ステムベアリング上側

古いグリスを拭き取ります。
インナーレースとの間にも古いグリスが残っているので、556で洗い流してエアダスターでふき飛ばします。

グリスアップしたステムベアリング

ステムベアリングに使うグリスはどれがいい?

作業前はフロント分解なんて重整備なのだから持ちが良くて良いグリスを使いたいと考えていました。

最初はホイールベアリングによく使われる定番品、NC-100でいいかと思っていたのですが、よくよく考えてみるとホイールの様に高回転数を維持して回り続ける場所ではありません。

インナーレースの打痕、縦スジ、疑似圧痕なんていいますが、原因は微振動によるフレッティング摩耗です。

グリスに求める性能としては、極圧環境に対する性能、防水性くらい。

逆に要らないのは高温での耐久性です。

そこで今回選んだのはこのグリス。

高温耐久性はNC-100に劣るうえ値も張りますが、耐極圧性能に関しては折り紙付きの消音グリスです。

ベアリング内部のグリス、『高温、高回転、高荷重』によってグリス寿命が短くなると一般に知られています。。

また、ウレアグリスはリチウムグリスよりも高寿命です。

今回はゾイルのリチウムグリスを使いましたが、耐極圧性能の高いウレアグリスでもいいと思います。

逆にモリブデングリスやラバーグリス、シリコングリスなんかはあまりふさわしくありません。

グリスアップ

スーパーゾイルグリースを指や手のひらを使って押し込みます。

ローラー周りの隙間からねじ込み、ベアリングとインナーレースの間からグリスが出てくるまで。

徹底的にグリスをねじ込まないなら、洗浄時に裏側を556で洗い流さない方がいいと思います。

写真では盛大に飛び出して余ったグリス、指でぬぐい取って下側やアウターレースのグリスアップに使用します。

ステムベアリング下側

下側のベアリングもしっかりグリスがあふれ出てくるまで押し込みます。

ドロドロですね。

ベアリング自体にここまで大量のグリスが必要な訳ではありませんが、ベアリング内部までグリスをねじ込もうとすると必然的に溢れます。

1本2000円の高級グリスですが惜しまず投入。

ウチのG650GSはオーナーよりいいもん食ってますな。

ステムベアリングアウターレース上側

上側アウターレース、古いグリスもまだ残っていて、指でさわって大きな段差はありません。

このグリスも拭き取って新しいグリスを塗り付けます。

ステムベアリングアウターレース下側

下側ベアリングのみ要交換の状態

下側のアウターレース、車体側にヘコミがあります。

ヘコミはありますが、分解する直前までハンドリングに目立った異常はありません。

ここまでヘコんでいることはないだろうと思っていましたが、組み付け後に引っ掛かりが出たらどうしようと、このあたりから内心ちょっと焦ってきます。

使っただけ、距離に応じて摩耗は進行します。

グリスアップは摩耗の進行を遅らせる為のもの。

どのくらいのヘコミが引っ掛かりを出し始めるのか、経過を見守りたいと思います。

さすがに次回開ける時は交換するので、ステムベアリングの互換品も覚えておきます。

フロント周りの組み立て

グリスアップも終わり、組み立てます。

上側ベアリングが取り付けられているステムアジャスターをステムシャフトに取り付けます。

ぎゅっと力いっぱい締め込み、ステムをグリグリ往復させます。重いです。

軽く動くところまでアジャスターを緩め、ステムをグリグリ往復させます。軽いです。

上2行の作業をたっぷり10分近く繰り返します。

数値トルク管理する為には専用工具が必要なのですが、あいにく手元にありません。

そこで事前にアジャスターに中心位置をマーキングしていたのでそれを目印に分解前の位置にします。

ステアリングを切ってみると・・・重い。

明らかに思い。その上なんかゴリゴリが発生してる!

仕方ないのでガタのない範囲で軽く回り、かつゴリゴリしない位置を探します。

結果、分解前より30~40度ほど緩めの位置に落ち着きます。

トップブラケットをアジャスターの上に乗せ、フォークを通し、アンダーブラケットに仮止めします。

このとき突き出し量は大体あっていればOK。ステムナットを軽く締め込みます。

フォークを持って前後に揺らし、上下ステムブラケットの平行を出してからステムナットを規定トルクで締め込みます。このときトップブラケットのフォーククランプボルトは緩んだまま。

フォークの突き出し量を合わせます。フォーククランプボルトを仮止め、次にホイールを装着します。

アクスルシャフトは規定トルクで締め、アクスルクランプは緩めたまま。

この状態でハンドルを振ったりフォークを手にもって揺すったりします。

フォーククランプボルトを本締めし、ジャッキをおろし、タイヤを接地させます。

ハンドルを左右に切ったり、ブレーキを使ってフォークを伸び縮みさせます。

※ブレーキは使わない方が良い説もあります

バイクを可能な限り垂直に立たせたまま、アクスルクランプボルトを規定トルクで締めます。

ダウンフェンダーを取り付けます。

ふたたびジャッキアップ。フロントタイヤを外し、ダウンフェンダー内側のケーブルガイドを取り付けます。

フロントタイヤを取り付け、ジャッキから降ろし、さきほどの手順を繰り返してアクスルクランプボルトを締めなおします。

以上、芯出ししながら行った組み付け手順です。

ダウンフェンダーも結構剛性ありそうですし、フロントタイヤを外す手間が1回多いですがおそらくこの方法が一番理に適っているんじゃないかと思います。

組み立て後はボルトの緩み、締め忘れを確認、試走後も緩みを再確認して完了です。

試走した限りステム回りの調子は良いです。

アウターレースに摩耗があった上、以前よりアジャスターが緩んでいるわけですから、ブレーキを使ったり荒れた路面で慎重に振動をチェックしましたが、異常なさそう。
細かく左右に切れる状態はむしろ以前より良くなっている気さえします。

結果オーライ。あとはどれだけこの状態でベアリングが持つかですね。

 

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